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【DAY5】ブラッシュアップ会議(小布施バーチャル町民会議)

11月25日に行われた小布施バーチャル町民会議DAY5は、ブラッシュアップとチーム会議で仮説を深める時間になりました。
今回の注目ポイントを、大学生運営メンバーゆりながお伝えします!


小布施バーチャル町民会議とは?

全国から集まった参加者と小布施の地域企業「オブセ牛乳」、「穀平味噌醸造場」が、タッグを組んで新事業を企画・実装する4ヶ月のプログラムです。
「地域の食のこれから」をテーマに、ECサイトの活用、新しいブランディングに取り組んでいます!

DAY5の様子

【オブセ牛乳】ペルソナとカスタマージャーニー

DAY5の前半は、各チームの取り組み、もやもや、課題を共有し、食やマーケティングなどの専門家である”メンター”からフィードバックを受ける時間でした。
オブセ牛乳チームは、実際に企業のマーケティングでも用いられる”ペルソナ”と”カスタマージャーニー”を作成。
ペルソナとは仮想の顧客像を具体的に設定する手法、カスタマージャーニーは顧客が商品を知ってから実際に購入するまでの一連の行動を「旅」に例えて分析する手法です。

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今回考えたペルソナは東京に住む女性。旅行で小布施を訪れ、オブセ牛乳の商品を買ってもらう、という設定です。

ペルソナ・カスタマージャーニーのイメージ

 顧客の姿を想像しその足跡を辿ることで、現在の課題が見えてきます。例えば、「購入」の段階では「小布施町の中心(観光地)にオブセ牛乳を買える場所が少ない」という課題を発見。

さらに全体を通して、今後につながる重要な気づきがありました。それは「ECサイトの顧客となる人は、本当に小布施の観光客なのか?」という根本的な問いです。長野県のご当地スーパー「TSURUYA」、東京の物産展など、オブセ牛乳と顧客の接点は小布施町の外にもあります。意外と、直接小布施を訪れない人の方が、ネット検索でECサイトにたどり着くかもしれません。

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観光客が小布施に滞在する瞬間をピンポイントに狙うのでなく、範囲を広げて、もっと効果的にECサイトとの接点をつくる。
ペルソナとカスタマージャーニーによって、今までより解像度の高い道筋が見えてきました。

【穀平味噌醸造場】ターゲット像とメッセージ

穀平味噌醸造場チームは、具体的なターゲット像を設定し、商品に込めるメッセージを考える、というアプローチで進めてきました。
若者に味噌の良さを知ってほしい、という穀平味噌醸造場側の思いを汲み取りつつ、ターゲット像を想定。さらに、その生活、健康状態を分析し、仮説を立てていきます。

ターゲット像とメッセージの例

 例えば、社会人3年目以降のターゲットなら、職場では昇進するタイミング。一方で、太りやすくなるなど体の変化が気になる時期でもあります。
そんな状況から、「経済的な余裕が生まれて、健康志向に変化するのではないか」という仮説が導かれました。

この仮説から考えた商品のメッセージは、”余裕が生まれての健康志向”です。健康に良いとされる味噌を使って、自炊のレパートリーを増やしたり、味の変化を楽しんだりと、「日々の生活が健康で充実したものになるよ!」という意味が込められています。

社長の小山さんもチームのアイディアに前のめり。「うちの商品に少量パックの味噌があるんだけど、関連させられないかな?」など具体的な提案をくださいました。

少量パックの味噌を見せる小山社長

 これから実際に行う、アウトプットの形も徐々に形が見えてきました。ターゲット像をもとに作った”メッセージ”をどう表現するか。プロトタイプは、商品にメッセージを込めて伝える、パッケージやSNSやイベント等でのPR施策になりそうです。

成功のカギ!”メンター”の存在

 最後に、(個人的)今後に向けての注目ポイント”メンター”についてお話します。DAY5では、各チームの共有に対して、メンターが1人ずつコメントを返す時間がありました。

メンターは、マーケティングや食品産業などの専門家で、小布施バーチャル町民会議の企画に対して専門的なアドバイスをする存在です。

ペルソナ、カスタマージャーニーを作成したオブセ牛乳に対して、メンターはこんなフィードバックをしていました。

マーケティングが専門の上島さん 
「ECサイトにつながりそうなターゲット像にしぼってペルソナを立てると、よりよい分析ができる」
営業が専門の平田さん 
「方向性はとても良い!根本的な課題(そもそもなぜECサイトに来ないのか?)を突き詰めることで、もっと的確なアプローチになるはず」

お二人とも瞬時に的を得たコメントをしており、専門分野での積み重ねと、そこから来る反応の速さ、着眼点の鋭さに驚きました。

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 ターゲット像とメッセージを提案した穀平味噌醸造場チームには、”事業創出”のメンターならではの指摘がありました。

まちづくりと事業創出が専門の林さん 
「ターゲットは小布施に来たことあるのか、ないのか。もっと詳しくターゲット像を膨らませられるとよいのでは」
食品と事業創出が専門の宮田さん 
「バーチャル町民会議が終わった後も継続できる型・考え方をつくれると、よりインパクトが大きいのでは」

どちらも思わずうなってしまうような、豊かな発想力が垣間見える指摘です。

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 私が「今後、カギになる!」と思ったのは、”メンターの知見をどれだけ引き出せるか”、という点です。

 プログラムはここから短期間で試行錯誤し、プロトタイプを実施する段階に入っていきます

 必要とされるのは、”質の良い”トライ&エラー。メンターと参加者ががっつり会話し、各チームの仮説にメンターの知見が融合することで、より質の良いプロトタイプができあがりそうです。

(なにより、”その人の専門分野の話を聞く”って、どこかで自分に発見をくれたり、単純に面白かったり、良い時間だなーと思います。)

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いよいよ、次回が最終回となった小布施バーチャル町民会議。
ここから最終発表まで、プログラムで最も議論が進む時期になる予感です。まだまだ模索中の両チーム。流れに乗り遅れないよう、見守っていきたいです。

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小布施バーチャル町民会議の詳細はこちらから:




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