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【DAY6-7】成果報告会(小布施バーチャル町民会議)

 9月から約4ヶ月にわたり行われた小布施バーチャル町民会議。2月4日の「成果報告会」にて、その成果が披露されました。小布施町外のバーチャル町民は、小布施町の食を支える地元企業にどんな施策を披露したのでしょうか。
当日の様子を大学生運営メンバーゆりなが感想とともにお伝えします。


来場者は小布施の住民やまちづくりに興味のある方も

 当日会場には、バーチャル町民会議の参加者をはじめ、今回のテーマオーナであるオブセ牛乳社長の西岡さん、穀平味噌醸造場社長の小山さん、小布施町長、小布施町議会議長、町役場の方々など、小布施に関わる様々な方が集まりました。町長にあいさつをいただき、チームの発表が始まります。

オブセ牛乳チーム「シンプルな、ぜいたく。」

 先に発表したのはオブセ牛乳チーム。
SNSで行ったアンケート調査などを元に、コンセプトとECサイトでの商品の提案戦略、インスタグラムで投稿する動画を披露しました。

オブセ牛乳チームの発表

チームが提案したコンセプトは「シンプルな、ぜいたく。」
オブセ牛乳で日常をちょっと贅沢なものにするというイメージが伝わってきます。
続いて、今ある商品を活かした商品の組み合わせの提案や、SNS動画によるPRという具体的な施策が発表されました。

チームで作ったプロトタイプは、オブセ牛乳のおすすめ商品や新しい楽しみ方を発信するインスタグラムのリール動画。例えば、チームメンバーが「オブセ牛乳アンバサダー」となり、長野県産のリンゴジュースをミックスしたフルーツ牛乳が簡単に作れることを紹介する、といった内容です。
もともとオブセ牛乳でもリール動画を発信していましたが、いまひとつやり方が分からなかったとのこと。オブセ牛乳チームが製作した動画は、アクセス数やリアクションも多く、SNS運用の方向性を示すことができました。

(オブセ牛乳のリール動画はこちらから↓)
https://www.instagram.com/obuse_milk/reels/?hl=ja

フルーツ牛乳の感想を伝える町長

さらに、動画で紹介したリンゴのフルーツジュースの試飲が来場者に振る舞われました。濃厚な牛乳とリンゴジュースの相性は抜群!まさに、日常の”シンプルなぜいたく”です。

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食やマーケティングの専門家であるメンターにも「シンプルな、ぜいたく。」というコンセプトは好評でした。コンセプトを紹介するようなPR動画をつくってみたらどうか、といった提案も。コンセプトや商品の組み合わせ、SNS動画の発信という提案から、オブセ牛乳の新しい流れがうまれそうです。

穀平味噌醸造場チーム「味噌と日本酒のペアリング」

後半の穀平味噌醸造場チームは、普段味噌を使わない若い人をターゲットとした戦略を提案。
なんと、味噌をつまみにお酒を楽しむ、というアイディアです!
「若者が喜んで購入するみんなが大好きなものと言えば、お酒!そんなお酒にあう味噌を提案します!!」と、とても豪快な施策です。

味噌をお酒がずらりと並びます

会場では、実際に自分好みの味噌とお酒のペアリングを見つける体験も行われました。個性豊かな穀平味噌の商品と、小布施で作られた日本酒、ワインがずらりと並び、来場者が味噌とお酒の組み合わせを試していきます。

コメントをするメンターの鈴木さん。お酒と味噌でにこにこです

あれが合う、これも合うと、会場はにぎやかに。お酒の良さは、ただ飲んで楽しむだけでなく、コミュニケーションを楽しむ時間が生まれることです。あれこれペアリングを試すことで、味もコミュニケーションも楽しめる。豪快に見えて考え抜かれた提案だと気づかされました。

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メンターからは「実際に穀平味噌のお客さんに楽しんでもらうにはどうしたらよいと思うか?」と質問が。チームでは、味噌とお酒がセットになったギフトや観光の際の試食・試飲を検討しているとのことでした。
魅力的なコンテンツになりそうな味噌とお酒のペアリング。実装が楽しみです!

交流会「中と外が混じりあう関係」

約4ヶ月間、じっくり取り組んできたバーチャル町民会議。
テーマオーナーの企業や参加者は、このプログラムで何を得たのでしょうか?
その手がかりは、成果報告会のあとに開催された交流会にありました。

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交流会は、立食形式で来場者がざっくばらんに語る場になりました。先ほどのフルーツ牛乳、味噌とお酒をおかわりする人も。

交流会の様子

そんな中、印象的だったのはテーマオーナーや参加者同士が話す姿です。
バーチャル町民会議でできあがった施策の今後、個人的な仕事や生活のことなど話題は様々なところに及んでいました。
いろいろな話題が無意識につながっていく様子からは、4ヶ月間のプログラムで確かな関係性が生まれたことが伺えます。

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小布施町の企業と小布施町外の異なる場所で生活する参加者は、「テーマオーナー」と「参加者」という関係の上に、立場を超えたフラットな関係を新しく積み重ねていました。
人と人をつなぐ関係は立場を超えて多重になっていくことで、深まっていくのかもしれません。

交流の様子

もともとバラバラだった立場がつながり、混ざっていく。単なる利害関係だけでなく、多重な関係性ができる。混ざり、多重になった関係が、中でも外でもない”バーチャル町民”を生み出しているのではないでしょうか。

アイディアを実現させるエネルギー

どんなアイディアでも、実行され続けることで、はじめて成果につながります。
今回できあがった施策をどうやって実現させるのか。
オブセ牛乳の西岡さんは「これからもオブセ牛乳チームのメンバーが相談役になってくれれば」とおっしゃっていました。そして、参加者側からも、これからも関わり続けたい、小布施に行きたい・住みたいとの声が上がりました。
お互いが今後も一緒にやりたいと思えることも、厚い関係性ができたからこそだと思います。

 小布施町や企業の中と外の人々が立場を超えて混ざることで、外側のエネルギーを内側に巻き込み、内側だけではできなかったことを実現させていく。
ここでできた関係性を途切れさせずにエネルギーに変えることが次のステップとなりそうです。

小布施バーチャル町民会議の詳細はこちらから: