【第4回小布施バーチャル町民会議DAY4】折り返し地点で見えた”個性”と”捉え方”の違い
2023年10月15日、zoomにて小布施バーチャル町民会議DAY4を開催しました。
小布施バーチャル町民会議は、小布施の地域企業と全国から集まる参加者がタッグを組み、課題解決や新規事業開発に取り組む4カ月のプログラムです。第4回となる今回は「地域の“食”のこれから」をテーマに、オンラインとオフラインを行き来して、企画の実装まで目指します。
今回は大学生運営メンバーゆりながDAY4当日の様子を感想を交えながらお伝えします!
DAY4では、チームごとに参加者とテーマオーナーが議論をする時間が中心でした。参加者どうしの議論で生まれた問いや仮説をテーマオーナーと共有し、みんなで思考する様子に、プログラムが着実に進んでいること、その中でだんだんとチームごとの色が濃くなっていることを感じました。
テーマオーナーのスタイルの違い
今回の小布施バーチャル町民会議では、穀平味噌醸造場代表の小山洋史さん、オブセ牛乳代表の西岡幸宏さんが、テーマオーナーという立場で参加しています。テーマオーナーは、タッグを組む企業の内側を参加者に伝え、ともに企画を作っていく存在です。DAY4では、お二人とも、チームでの議論に加わり、参加者と活発にやりとりをしていました。
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チームごとの議論が進むうちに見えてきたのは、テーマオーナー2人のスタイルの違い。一言で表すと、オブセ牛乳の西岡さんは経営者的、穀平味噌醸造場の小山さんは職人的なスタイルだという印象を受けました。
私から見て、オブセ牛乳の西岡さんはオブセ牛乳を「より多くの人にどう届けるか」に焦点を置いているように感じます。ECサイトの運営、グッズの展開、ヨーグルトの商品開発など、新しい売り方、商品を模索している現状を参加者にお話していました。それに応えるように、参加者は、新規顧客のイメージや”何をとがらせるか”という差別化ポイントなどの質問を投げかけます。オブセ牛乳の現状、西岡さんの思い、参加者それぞれが語るアイディアや未来像が少しずつ整理、体系化されていきました。
一方で、穀平味噌醸造場の小山さんは、「どうやってよりよい味噌をつくるか」を第一に考えている印象でした。本店主義で、こだわりぬいた味噌のみを作る、無理に生産量は増やさない。「どう売るかを考えるよりも、とにかく良いものを作りたい」という職人気質な思いを感じ取りました。参加者もそんな穀平味噌の現状や思いをひとつひとつ聞き取っていました。
DAY4を通して、見えてきたテーマオーナーの個性。もちろん今見えている姿が全てではありませんが、企業のトップである社長としてのスタイルの違いを感じました。
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参加者とテーマオーナーの関係は、いわば社長と右腕社員です。参加者は右腕社員として企業の内側に入り込み、現状や課題を把握して新しい施策を練っています。
社長のスタイルによって、右腕社員との関係や連携のしかたは変わります。さらに、右腕社員の個性が社長のスタイルにも影響を与えるかもしれません。徐々にできはじめたチームの関係性が、互いにどう影響し合いどんな新企画を生み出すのか、期待がふくらみます。
それぞれの”捉え方”
各チームの議論では、互いの認識を丁寧にすりあわせたり、「なぜ今この質問をしているのか」という背景を説明したりする場面がありました。丁寧な確認、背景の説明といったやりとりの裏には、ひとりひとりの物事の”捉え方”(認識)の 違いがあるように思います。
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認識に違いが生まれる対象は想像以上にたくさんあります。このプログラムで言えば、新しいアイディア、足りない情報や根拠、場の雰囲気や周りの様子などなど。特に、年齢や立場、出身などが様々な参加者が集まるバーチャル町民会議では、普段の生活以上に認識のずれが生じやすいのではないでしょうか。
DAY4のオブセ牛乳チームの議論では、世代間のずれが気づきを生んでいました。自分の世代のお金の使い方を話す場面で、「自分のためにお金を使えるので高い商品でも気に入れば買う」という20代に対して、「家庭を持つとそこまで自由にお金を使えない」と30代。上の世代ほど多く高い商品を買ってくれそうという今までのターゲット層のイメージから、若者向けもありだね!と議論が展開していきました。議論を進める上で厄介にも思える認識のずれですが、実はそのずれこそが新しい事業を生む鍵にもなり得そうです。
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認識のずれを自覚し伝え合うのは難しいですが、その存在によって、互いの”捉え方”を見直したり、融合したりと議論の幅が広がっていきます。この議論の繰り返しがプログラムを着実に進めていくと感じました。
DAY4までの道のりで見えてきた、テーマオーナーのスタイルや参加者それぞれの”見え方”。これらをさらに引き出し、ブレンドすることで、よいアイディアが育っていく予感がします!